リーダーシップの基礎教育~しがく式~

これは、しがく新聞7月号のコラムです。

◆リード:
若者にリーダーシップの基礎教育を教える「しがく」を七月より開設。創業から十年で一万人を超える若者に人間力養成の教育を行なってきた。蓄積されたノウハウを体系化したのが「しがく」のメインプログラム「しがく式レッスン」である。今日は日本をよくしていくリーダーを今まで以上に輩出すべく生まれたこの「しがく式レッスン」について語りたい。

◆本文:
リーダーシップの基礎を身につける。これが七月からスタートする「しがく」の教育テーマである。普通に生きてきた若者は、まず何から手をつければ良いのかわからないのが現状だ。夢がある・なしは一先ずどちらでもよい。実力がつけば、見合った夢や希望が後から出てきて、人生に選択肢が生まれる。そこで、リーダーシップの基礎を身につけ、若者が実力を上げていくことができる教育システム「しがく式レッスン」を作り上げた。
「子供は難しいとあきらめる、簡単だと飽きる。少しだけ難しいのが良い」これは、ヨコミネ式保育の横峯氏から学んだことだ。なるほどと思い、早速取り入れた。以前習っていた空手もしがく式に影響を与えている。はじめは白帯を締めて稽古に参加。実力がつけば橙・青・黄・緑・茶・黒と順々に上がっていく。一つ上の橙でさえ輝いて見えた。黒帯は若者の言葉で言うところの「カミ」だった。これを名札をぶら下げるストラップの色に導入し、段階的にレベルアップを実感できるようにした。
薩摩藩でおこなわれていた郷中教育も、大変参考になった。明治維新で中心となった志士をはじめ、たくさんの偉人を生み出した郷中教育。先輩が後輩に教えていく教育方法であり、チームで励まし合ってレベルアップする。勉学だけではなく、水練や剣道など体力作りも重視した教育だ。しがく式レッスンでは青帯になると後輩指導が許可される。先輩に教わってきたレッスンを後輩におこない、スタンプカードに印鑑を捺す。こうして、繰り返し指導経験を積んでこそ指導力が身につくのである。

昨年、私は居合道三段の試験に落ちた。悔しかったが、これは大変良い経験になった。教えただけで終わらせない。本気で審査をすることが、実力を身につけさせるには一番重要なことなのだ。審査員に緩みや隙が少しでもあれば、勝ち取ったランクに価値はない。実力が足りていない者が合格できないよう徹底させた。当然ランクが上がるにつれて、要求されるレベルは高くなる。居合道を参考にし、六ヶ月以上の修行期間が必要なランクもつくった。
真剣であり、面白い。もちろん実力がつく。社会ですぐに活用できて、成果にも繋がる。白のテーマは「明るく元気」。試験では、暗くて、元気がない人は受からない。白で受けるレッスンは十四個。「第一印象」「健康」「漢字テスト」「話の聞き方」などを教わる。「桃太郎」の朗読も取り入れ、聞きやすい話し方や感情移入を訓練する。人前に立つ恥ずかしさも克服していける。橙のテーマは「信頼」。信頼感のある話し方、服装、立ち居振る舞いを審査する。橙では十七個のレッスンがある。地理のレッスンを通して、都道府県名や国境が曖昧な若者が多いことが浮き彫りとなった。青は「自己主張」、黄は「エナジャイズ」、緑は「公精神」とランクが上がる毎にテーマもレベルアップしていく。
実力をつけるには時間が掛かる。道元の言葉「霧の中を歩くと知らず知らずに服がしっとりと重くなる」のように、仲間と楽しみ励まし合いながら、真剣で厳しい「しがく式レッスン」に挑戦してもらいたい。

※energize やる気を与えること

01P-P20_o コレム


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